「食から健康を」
私どもの病院は千葉県君津市、行楽地南房総の入り口付近に位置します。
南に鹿能山がそびえ、温暖な気候で春には菜の花、桜と花が咲きほころびます。
大豆、苺をはじめ、さまざまな農産物も季節を通して次々と収穫できる、
自然の恵みに満ちた場所でもあります。
「良質で安全な医療を提供し、地域の皆様に親しまれ、信頼される病院を目指す」
という病院理念の元、私ども臨床栄養科では、医療に貢献出来るよう、
職員一同日々の業務に努めております。
栄養食事指導は入院、外来の患者様に実施しております。
指導では、生活習慣の管理や改善が継続出来るよう、課題や問題点を共に探し、
個々に合った方法でのサポートに努めています。
近年、脂質代謝異常により、LDLコレステロール高値を呈した患者様への指導件数も多くなっています。
本症は、自覚症状に乏しいため、先ず動脈硬化症の危険因子であることを理解いただき、
生活習慣の改善、見直しへのアドバイスをいたします。
患者様の検査データ低下がみられた改善例をいくつかご紹介します。
・揚げ物、中華料理、ラーメン、インスタント麺を控えた
・ショートニングやマーガリン、バター、生クリームを多く含む洋菓子類を控えた
・牛乳やヨーグルトを低脂肪や無脂肪のものに変えた
・肉類は赤身部分を適量食べるようにし、大豆製品や魚介の摂取頻度を多くした
・市販の弁当類にも必ず野菜サラダやお浸しなどをプラスするようにした
・オレイン酸を多く含むオリーブオイルや、コレステロール値改善効果のある
特定保健用食品調理油を使用するようにした。
・速歩、水中ウォークなどの運動を開始した
・自分の適正エネルギー摂取量を知り、食べ過ぎに気をつけるようにした など
要約しますと、
①飽和脂肪酸、トランス脂肪酸の多く含む食品を知り、控える
②HDLコレステロールを増やす効果のある食品を知り、摂取していく
③食物繊維摂取量を増やす意識をもつ
④運動習慣をつける
といった点が重要です。また標準体重より体重の多い方は減量を計ることも効果が期待出来ます。
最後に、簡単で好評でした一品<鮭の蒸し煮>をご紹介します。一つの鍋で主菜、副菜が摂れます。
(2人分) エネルギー 135kcal たんぱく質 14、5g 食塩相当量 0、9g
<材料>
生鮭 120g 水 50cc
玉葱 100g 塩、こしょう 各少々
しめじ 50g オリーブオイル 10cc
ブロッコリー100g レモン汁 適宜
①鍋に一口大に切った玉葱、しめじ、ブロッコリーを入れ、上に塩こしょうした鮭をのせます。
②水とオリーブオイルを加えてふたをし、弱火で15~20分蒸し煮にします。
③レモン汁をかけて供します。
お子様にはチーズを仕上げにのせても。材料は帆立や青菜類、芋類でも美味しく仕上がります。