【井上病院 大串 加奈】

「コレステロール」と上手く付き合うために

 当院は、神戸市兵庫区に位置する56床の療養型病院です。
阪神大震災の復興とともに「地域密着型」の医療を目指して様々な取り組みに努めています。

 

hospital.JPGのサムネール画像  栄養科では、病院にて「外来・入院栄養食事指導」、「特定保健指導」、
「栄養セミナー(月1回)」、法人内のデイサービスにて栄養相談、
最近では、地域に進出して「院外セミナー(依頼件数増加中♪)」実施など、
「食」の大切さを伝える活動を積極的に実施しています。

 

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「メタボリック・シンドローム」の言葉が世の中に広まり、
コレステロールや中性脂肪が原因でもある「動脈硬化」が注目される一方で、
マスメディアでは「コレステロール論争」を耳にするようになりました。
この時代の流れもあって、患者様を始めとする様々な方が
「コレステロール」「動脈硬化」に関心を持たれている印象があります。

 しかしながら、「コレステロールって何?」「動脈硬化の意味は?」「改善方法は?」
という様々な質問に対して管理栄養士は適切にアドバイスし、
その結果、皆さんが納得のいく理解へとつながっているのでしょうか?
私自身、非常に難しいと感じています。
常にこのことを念頭に置き、以下にポイントを話しています。


(1)「コレステロール」「動脈硬化」の説明(意味を知ることから始める)
(2)食事ポイント

① 食物繊維をたくさん摂る!
→「食物繊維」には「コレステロールの吸収を抑える働き」がある。
  (野菜・きのこ・海藻類をたっぷりと♪)

② 「大豆」を摂る!
→「大豆」に含まれる「サポニン・レシチン」は「血中コレステロール値の低下作用」がある。
(豆乳はコレステロール「0」なので、「牛乳」と置き換える♪)

③ 第7の栄養素「ファイトケミカル(色・香り・苦味・辛味のある食材)」を積極的に摂る!
→合言葉は『ビタミンA・C・E(エース)』と「ポリフェノール」等の『抗酸化物質』。
  「ファイトケミカル」はカラダをサビつかせる「活性酸素」を除去して酸化を抑え、
免疫力をアップさせる。(よく見かける「野菜ジュース」を上手く利用する♪)


④ 「油」や「マヨネーズ」は「トクホ(特定保健用食品)」で置き換える!
 管理栄養士であると同時に「NR(栄養情報担当者:独立行政法人 国立健康・栄養研究所認定)」
なので、NRとして「トクホ(特定保健用食品)」を上手く取り入れることを薦めます。
最近はスーパーやCMでよく見かけるようになり、「トクホ」の存在を知る方が多いのが印象的。
 その影響もあって「コレステロールを下げる」油類や「キューピー ディフェ(マヨネーズ)」等の
商品に置き換える方は続出!無理なく続けていくために非常に有効な手段だと考えています。

 

(3)生活ポイント 
①「生活活動量」を増やす!(運動量を増やす前に、まずは生活活動量を増やすと長続き!)
②「ストレスフリー」な生活を!(音楽・アロマ・笑い・良眠でリラックス&リフレッシュ!)


「栄養指導」というと「しんどい」「面倒くさい」という重たいイメージを持たれがちです。
大切なのは「無理なく続けること」。「○○は全く食べない」という考え方よりも
「量を減らす・質を変える」という考え方に上手くチェンジすることが成功の秘訣と考えます。
そのお手伝いをするのが「管理栄養士」ということを、たくさんの方に伝えていきたいです。

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氏名 管理栄養士 大串 加奈
勤務先 医療法人社団 大有会 井上病院
経歴 甲子園大学 卒業
生年月日 1983年1月22日
血液型 B型
趣味 ジャズピアノ・料理・サッカー観戦(ヴィッセル神戸&ガンバ大阪の遠藤保仁)
好きな言葉 初心反芻
モットー 「笑い」と「笑顔」で心を掴む♪