こんにちは。立秋本当に暑いですね。日本では幾分涼しいはずの札幌も連日暑い日が続き、食中毒警報が出ています。ちなみに北海道の家庭はほとんどクーラーを持っていません。

食中毒は細菌やウイルスによって引き起こされますが、困ったことに腐敗とは異なり、味や匂いによる判断が出来ません。「最近食中毒が増えた」という声を耳にしますが、食中毒の判断がしっかりなされるようになったことも関与しています。

この夏も食中毒防止のため、衛生管理に細心の注意を払い、大規模な食事つくりから、家庭の食卓まで、しっかりとした加熱調理を行うことが欠かせません。火を使って料理をつくるのも体力勝負です。

 

 この夏の盛り、中国へ行ってきました。そこで今回は中華料理のお話を。

 中華料理といえば、前菜を除いてしっかりと火が通った料理です。思えば冷蔵庫などという近代の知恵が結集した電気製品が家庭規模に備えられたのは、人類の歴史からみて、ごく最近のこと。食品が腐る速度に対し、どのように食品を有効に長持ちさせるかが料理技術で、冷蔵庫の普及は食生活において想像する以上に大きな恩恵です。

中国で20数年前に暮らしていたころ、当然ですが日々の食事は中華料理した。その頃は冷蔵庫を持っている家庭も少なく、強い火力でつくり、出来立ての熱々を食べなければいけない中華料理は、食中毒を防ぐ意味からもとても合理的な料理方法であると痛感しました。そして今のように丁寧に野菜を洗わなくても、大量の油で炒めかつ煮てつくる日本とは全く異なった野菜炒めの手法も、寄生虫の予防に最適と納得したものでした。中華料理で盛り付けに凝るのは前菜のみで、皿の上には包丁の冴えが細工物などに遺憾なく発揮されます。あとの料理は北京鍋の中で完成する味が勝負で、そのまま皿に盛り付けます。つくってからおなかに収まるまでの時間が短いのです。そこでつくってから時間が経ったあんかけ料理など、総じて冷えた中華料理に触手が動かないことは、実は食品衛生からみえると、理に叶っていると納得するのです。1秒でも早く食べようとする中華料理において、おいしさと食の安全はセットになっていたのでした。先人の知恵ですね。そんなことを思い出しながら中国の街角に久ぶりに立ったのですが、活気に満ち食事を出す店舗の数も多く、まさに国を挙げて食べることに向かっている気がしました。

 

内蒙古の省都フフホトで夜に食事をしたお店は、おいしく予約が取りにくいとの評判のお店でした。規模も大きく、最大5000人が食事を出来るとのことでした。もっとも中華料理なので5000人の盛り付けがすべての料理で必要なわけではありませんが。さすが大きいことが好きなお国柄ですね。

入口を入ると、日本のデパートの食材売り場を華やかにしたようなデザインで多彩な食材が並んでいました。料理のつくり手と来店した客の熱気が華やかに伝わってきました。魚は巨大生簀で水族館のようでした。1角にはさりげなく鰐もぶつ切りになっていました。それらの食材を、どのような料理方法で何人分とオーダーするのです。このメニュー相談は楽しいものですが、センスが問われます。この時15名で食事をしたのですが、様々な料理が続々と回転テーブルに載り、ロブスター、カニ、鰐、すっぽんを料理した皿も登場しました。

 スープにはツバメの巣、あわびなど高級珍味が盛大に入っていました。スープはお店の実力が出るものですが、平凡な味覚を持った人間としては、「1品で食べるともっとおいしいのに」と思ったのでした。食べることを楽しんでいる中国の今を実感したのでした。煮る、焼く、蒸す、茹でるといった料理方法を組み合わせ、さらには時間をかけてなまこなどの乾物を戻し、生以上においしい料理に仕上げる料理技術は、この21世紀にもしっかり伝わり、人々を愉しませていました。今回の旅は中華三昧で、いつもご飯に至るまでに満腹となり、白いご飯を食べながらの日本式の中華の味わい方もいいものだと思ったのでした。

しろくま

  さん

考えてみると、アツアツの中華料理は食中毒とは無縁かもしれませんね。
火がよく通っているものが多いイメージです。

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rei

  さん

先生のお話は今まで何も考えずに食べていたものについて
いろいろ考えさせられてとても勉強になります!

ありがとうございます^^

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桃子

  さん

冬はウィルス、夏は細菌、
気温が高く、湿度も上昇するとどうしても気になってきますね
抵抗力が少ないという人も多いですが、
やはり便利な社会は勿論、それに伴って判別がしっかりできる技術の進歩はすごいですね。

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みぃ

  さん

冷蔵庫に入れておけば大丈夫!
と変な安心感を抱いてしまいがちですが、
やはり調理後は速やかに食した方が良いですね。
日本人は刺身などの食文化で
生食に抵抗感が低いのですが、
そこは中国の文化を見習わなくてはと思いました(^^)

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shin

  さん

大量の油で炒める中華料理に関して、食中毒や寄生虫予防という観点から大変合理的であるというお話を久しぶりに聞いたような気がします。日本で食べていると、そこまで油を使わなくてもいいのに・・と思いますが、現地だとしっかり熱を通してほしいと願っていたことを思い出しました。中国はどちらに住んでいらっしゃったのでしょうか。20数年前の中国は今の姿とはかけはなれているのでしょうね・・・

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偽PT

  さん

食中毒警報がでているとはしりませんでした。情報不足ですね。中国料理は読んでみると理にかなっていて納得しました。

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ふたちゃん

  さん

とても勉強になりました!

昔の人は今のように化学なども進んでいないのに、理にかなったことをしているなと、調理学を学んでいたときにとく実感致しました。

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ちび太

  さん

北海道の方がご自宅にクーラーを持っていないということに驚きです!
私は夏が苦手なので、本気で北海道の方が羨ましいです、、、。

海外はサイパンしか行ったことがないので、ぜひ中国にも行き、郷土料理を食べてみたいです?

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ジョー

  さん

食中毒になるかもしれないって思いながらも生のものが食べたくなる時があります。最近問題のあったユッケもそうです。
ただ夏場はやっぱり控えるのがいいのでしょうね。

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ダンボ

  さん

5千人分の食事ができる飲食店とは、さすが中国、
規模が違いますね。
中華料理は、日本料理と違って、基本的には火を
通し、盛り付けも日本料理みたいに手がかからな
いからできるのでしょう。

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まき

  さん

暑い夏に熱々の中華料理もいいですね。
白いご飯と一緒に食べたくなりました!
私もしっかり加熱調理して
食中毒に気をつけたいと思います

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ぽん

  さん

読んでみると、確かに中華料理って理にかなっていますね。
まったくもって無駄がないですね。

中国は食事を囲む家族も多かったこともあるのでしょうね。大勢で大皿の料理を囲み食を楽しむという文化がストレートに伝わってきます。

私はまだ、本場中国の中華料理は食べたことがないので、是非その空気と一緒に楽しんでみたいですね。

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オサム

  さん

鰐もさりげなく食材なんですね。
日本人も魚なら何でも生で食べようとするあたりは
あまりよその国の事を言えませんが。
 
お隣の国でありながら
大陸と島国の環境の違いが
食と言う文化をこうも変えるのかと
驚いてしまいますね。

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ミー

  さん

熱中症とは異なり、大きく報道はされませんが、
食中毒が発生してしまっていますね。

中華料理は、炎と時間の勝負!と聞きます。
炎で菌を殺し、早く食べることで繁殖を防ぐ…と
いった形で、確かに理に適っていますね。

ああ、中華料理のことを考えていたら
食べたくなってきました(笑)

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