今回で17回目となる痛風に関するコラムですが、尿酸値は少しでも下がってますでしょうか?
尿酸値が7.0mg/dl以上の状態をそのままにしないで欲しいなという願いを込めて、今回は合併症について触れて参ります。
・痛風発作だけじゃない、高尿酸血症が良くないこと。
尿酸値が7.0mg/dlを越えると"高尿酸血症"です。
8.0mg/dl以上を長期放置していたり、治療を自己判断で中断してしまったりしては、様々な病気を引き起こし兼ねません。
何の症状がなくても高尿酸血症は様々な合併症が起こる危険があります。
腎障害(痛風腎):
尿酸の結晶が腎臓に溜まり、腎臓の働きが低下する。
腎障害が進むと腎不全を起こしてしまい、透析が必要になってしまう事もある。
尿路結石:
尿が酸性に傾き、尿中の尿酸が溶けにくくなって、結石ができやすくなる。
痛風結節:
尿酸の結晶が皮膚の下に溜まり、塊が出来てしまう。
特に、肘・手の甲・耳介等の体温が低い部分に出来やすい。
痛風発作(関節炎):
尿酸の結晶が関節内に溜まり関節炎が起こる。腫れ・激痛を伴う。
動脈硬化:
高血圧症・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病等の生活習慣病を合併しやすい。
生活習慣病による代謝異常が起こり、動脈硬化が進むと心血管系の疾患※を引き起こしやすくなる。
※狭心症・心筋梗塞等の虚血性心疾患や脳卒中等の脳血管障害等
尿酸値が7.0~8.0mg/dlの場合は、まずは生活習慣の見直しが大切ですが、8.0mg/dl以上の場合は服薬治療を勧められる事が多いです。
さらに、下記に該当する方は、ドクターに相談しましょう。
・痛風発作を起こしたことがある方
・痛風結節がある方
・尿酸値が8.0mg/dl以上で合併症※がある方
※腎障害・尿路結石・高血圧症・虚血性心疾患・糖尿病・メタボリックシンドローム
・尿酸値が9.0mg/dl以上の方
・尿酸を下げる薬には2種類ある。ドクターは尿と血液の検査結果を基にどちらの薬が適しているのかを判断し、薬を処方します。
・尿酸が排泄されない方:尿酸の体外へ出しやすくする薬
・尿酸が作り出されやすい方:尿酸が体内で作られるのを抑える薬
血液中の尿酸濃度が急に下がると、これまで関節に溜まっていた結晶が急に溶けて痛風発作が起こる事があり、ドクターの判断がとても大切になります。
そのため、治療の対象となる方が巷で言われているような尿酸値を下げるサプリメントをとる事は賛成できません。
また、服薬治療をしていれば、尿酸値は下がりますが、薬を止めてしまっては、また尿酸値が上がってしまいます。
つまり、合併症のリスクがあるという事です。自己判断で治療を中断したり、薬を減らすことなく、ドクターの指示に従いましょう。
受診が必要な尿酸値の高さの方で、まだ病院に行っていない方!
通院するのは面倒だからな~等と言わず、身体のために一度受診してみましょ。
スノーフレーク
さん痛風って痛いらしいですけど、やっぱり痛覚がダイレクトに働くからですからなんですかね?
大変事になる前に、服薬治療をしていきたいです
カイリュー
さん尿酸はあまり自己判断ができないですよね
風邪なんかも年をとるとかなり危険になってきます
しろくま
さん尿路結石の考えてみると、とても恐ろしい気持ちになります。
そうならないためにも、日頃の尿酸値の管理を重要視しなければ・・・。
足痛い
さん痛風発作は、様々な疾病を引き起こす要因となることが今回の記事でわかりました。
数値管理には気をつけないとですね。