NHKの日曜日の大河ドラマ、龍馬伝では、先日(7/5)ドラマの中で長崎における龍馬の金策の話がでていましたが、ご覧になりましたか。龍馬らは長崎に来て、初めてカステラを食べましたね。その後いろいろ話が続くのでしょうが。
カステラと言う事になれば、少々こちらでもカステラに集中してましたので、お話ししたい事がありました。
カステラはやはり主原料は小麦粉でしょうか。カステラの膨らみはしかしながら卵なのです。卵アルブミンというタンパク質は極めて起泡性があり、泡安定性もあり、いろいろな膨化食品を作るのにはご存知のように大変に良い材料です。
パンやケーキ(ホットケーキのような膨材を入れるもの)などは小麦粉のグルテンの力で膨らみを保持するというメカニズムですが、カステラの場合は、小麦粉のグルテンの力は借りずに、もっぱら卵を撹拌して、それを起泡させ、その卵の泡をいかにオーブン中でも壊さずに保持し、そのまま固化してあのカステラのふわふわの組織を作るかという点です。ではこの時、主原料である小麦粉の役割は何か?
オーブンに入れる前に、卵の泡をミキサーで思いっきりたてても、オーブン中に入れてしまえば、熱で泡の空気は膨らみ、そのままフーセンがいっぱいに空気入れて膨れて、しまいにはフーセンは破れてしまうのと同じで、その後の泡はオーブン中ではことごとく破れてしまいます。その結果オーブンから取り出すとゴム状の板になってしまいます。
小麦粉の役割はオーブン中での卵の泡の安定化です。さらにカステラのボデー作りです。小麦粉は卵の泡の中にブレンドすることで泡の表面に付着して泡の安定化をするのです。
泡は水をはじく性質(疎水性)があり、小麦粉にもその性質、疎水性の性質があって、疎水性同士は仲が良く互いに引き合います。そのため小麦粉は、泡表面に付着します。その結果、泡はオーブン中でもかなり安定化し、デンプンは水を吸収して多少糊化しながら泡の形を保持します。デンプンが糊化して卵のタンパク質とともに袋を作るような事で組織が形成されてゆくものです。
小生のところでは、カステラの組織を改良する(もっとよく膨らむカステラ、もっと食感の改良したもの)目的で中村さんが長い事研究されました。中村さんは小麦粉にもっと強い疎水性を与えて、もっと強く卵の泡の安定性をはかろうというものでした。
小麦粉を120℃,数時間乾熱処理すると、強い小麦粉の疎水化は知られています。
この性質を利用して、ただ単なる小麦粉を用いてカステラを焼くのではなく、もっと強い疎水化を与えた小麦粉でもっと卵の泡を安定化して、オーブン中でも卵泡膜が壊れにくいように工夫してカステラを焼くというアイデアです。
彼女は苦労して各種乾熱処理小麦粉を沢山揃えて多くのカステラを焼きました。
乾熱処理小麦粉を用いるとカステラのバッター(焼く前のドロドロのもの)は安定化し、オーブン中で焼いた後も保持されるのか、良く膨らむカステラのできる事が分かりました
。食べてもドライな食感のもので、新規カステラとしてパテントにまで至りました。
彼女はこの仕事で博士になりました。
おいも
さんこの間、たまたまバザーで手作りのカステラをいただきました。家庭で手作りされたカステラは初めてで、甘くてとてもおいしかったです。私もザラメのついたカステラが大好きで幼い頃よく食べていたのを懐かしく思い出しました。私のカステラのイメージは甘くて、ふわふわ感もありますが、しっとりと少し油?っけを感じますが。
昔からこのようなものが伝わって今も愛されているお菓子の一つですね。なんでもそうですが、このように手間をかけてつくりだされてきたのが、初めて考え出した人がすごいなあ。と改めて思いました。
まな
さんあまりカステラを食べる機会がなかったのですが、
思わずカステラを買いに行きたくなってしまいました。
ふわふわのカステラはおいしいですよね。
オサム
さんカステラは玉子焼きみたいなものだったんですね。
砂糖をまぶしたトーストは食事ですが
カステラはお菓子ですね。
これで納得がいきました。
ミー
さん私、カステラ大好きです。
ふわっとした生地とザラメの食感が美味しいですよね。
私たちが美味しいカステラを食べられるのは
中村さんの努力あってこそだったんですね!
トトロ
さん確かにカステラって、パンやケーキとは食感が少し違いますよね。
ケーキも好きですが、カステラの独特な食感と甘さも大好きです。久しぶりに食べたくなりました♪
トーテム
さん最近は生カステラとかいろいろ出ていますね。
あれは逆にふわふわを抑えて作っているんでしょうか。
ふわふわのものも好きですがあれはあれでありかなと最近思ってます。
いちご
さんカステラはそんなに昔からあったんですねー☆
そういえばカステラを手作りで作ったことないです。
今度是非!
りんご
さん坂本竜馬の時代にカステラってあったんですね(^^)
大河ドラマって色々な面で
勉強になります☆
なんだかカステラ食べたくなりました~
ふたちゃん
さんカステラの美味しさの裏には、そんな苦労が隠れていたのですね!
奥の深さを感じます。
これからカステラを食べる際に、思いだしそうです♪
豆知識ありがとうございます。
mottei
さんパンももちろんですが、カステラ1つにもたくさんの
科学が詰まっているんだなぁと思いました。
最近は半熟カステラも流行っていますね
食べたくなりました
RYU
さん難しい事はわからないですが・・・
こないだ文明堂のカステラを食べました。。
カステラといえば、、文明堂って思ったので。。。
Mee
さんカステラの不思議を知った気がします。
大変勉強になりました。カステラの歴史を知ったら、なんだかカステラが食べたくなりました。
ぽん
さん私もカステラ大好きです。小さい頃にはよく食べていましたが、最近はあまり食べた記憶がないですね。
ダンボ
さんカステラと言えばしっとり感ですが、中村博士が考案
されたカステラはドライな食感なのですね。
イメージがわきませんが一度食べてみたいです。
Shozzy
さん先日カステラを食べました。あの食感がとても好きです。
研究で生まれたカステラもぜひ食べてみたいです。どう違うのかとても気になります。
らぁる
さんカステラって卵を多く利用して作られているんですかね
ふわっとそして、ちょっとのしって感じの触感。
研究して作られたカステラも一度食べてみたいです。
ジョー
さんカステラは年に1度食べるかどうかですが、食べた時はものすごくおいしく感じます。
あの甘さがあとをひきます。
やはりふわっとしたものがおいしいと感じますね。
リンダ
さんカステラは本当に作るのが難しいんですよね。
自宅では失敗作の方が多く、もっぱら既製品を購入
しておりますが。
若い頃は、生クリーム・フルーツたっぷりのケーキが
大好きでしたが、ここ数年私の1位はカステラなのです。
デパートのものやらお取り寄せ、いろいろ食べておりますが
実は全部美味しい(笑)
K
さんカステラと云えば長崎。長崎の老舗で門外不出の手法で製造しているイメージが強く、製法を学術的に研究・努力をされている方のお話は、一寸カルチャーショックを覚えました。職人さんも学者さんも頑張っているんだなーと思いました。
ドロップ
さん今のカステラができあがるまでにそんな努力が秘められていたのですね。
おばあちゃんの家の近くにあるしっとりしたカステラを懐かしく思いだしました。