月に1報ほどのペースで、専門誌の論文審査依頼を受けています。これは当方から断ることのできるものですが、全て受けることにしています。
審査の分野は、小麦粉、小麦粉加工食品、麺類、パン類等です。何れも国内外の研究者の苦労してとったデーターが並んでいる苦心作です。論文審査には、一般に親が一人付き、そこにA, Bと称して子供の審査員がぶら下がり、組織が作られます。審査委員の名前は一切伏せられており、審査は自由に、何者からも制約される事なく秘密時にできるシステムになっています。
中心になる審査委員長(親)は、子供のA, Bの審査員がまじめに、正確に、客観的に審査が行われているかをwatch しています。いい加減な審査結果がくれば、その審査は無視して前進するというシステムです。さらに審査結果がA, Bで割れた場合には、親の意見が幅をきかして来ます。親が最終判定する訳です。
審査期間は最長で約8週間です。最近はもっと早く、もっと早くです。
各分野の第1線の研究者がその多忙な時間を割いて審査するわけで、大変に短い時間です。なるべく早く審査結果を出し、研究者の研究スピードを止めないという事です。
この審査という活動は、ある意味では学問の最先端を形成をするものであり、自分の審査の裁定が、学問の発展に大きな要因になっていると思います。さらに学問の牽引者として責任を感じています。
自分自身にとってはどんなメリットがあるのかというと、やはりこの分野で現在どのようなことに皆さんの関心があり、この分野がどの方向に向かっているか。その向かっている方向に対し十分に理解を深め、自分の仕事にとってもおおいに刺激になりに勉強になると思って積極的に参加しています。
数回にわたり論文をさっと読み、その次には細かく細読してゆきます。途中質問点、疑問点の整理、データーの信憑性のチェック、不十分な点などなどを書き出します。結果的にかなり厳しく審査する事にします。もし小生が本論文を書いたならばという基準で,少しでも疑問点があればそれを明らかにして修正を求めます。その結果、Rejectの裁断をするケースもあります。
これは少々気持ちが良くありません。誰も見ていないところで悪事をしているという感覚でした。お天道さんがいつもみているよと呼びかけてます。
しかし、論文によっては出来不出来の差が大きいのです。常に論文内容の新規性を審査基準にしています。
らぁる
さんたしかに、時代時代で関心が違ったりするから、まわりの状況や関心・時代の流れを知っていなければだめなんですね。
ダンボ
さん子供の審査員が優秀でないと、審査委員長は大変で
すね。
まず最初に、優秀な子供の審査委員を決めるための
審査から始めるということですね。
Shozzy
さん論文ですか・・・懐かしいですね。
雑誌に載せる論文とは違いますが、最後に書いた修士論文が一番印象に残っています。
学生のうちにもっとたくさん読んでおきたかったです。
オサム
さん論文発表では苦しい思い出があります。
文章を作るのにも、それを読むのにも
体調が万全でなければ
なかなか難しいですね。