9月30日に兵庫県立柏原高等学校から大学の模擬授業を依頼され、出張してきました。須磨から約3時間かかり、遠いところでした。

学校は丹波市にあり、閑静な山あいにありました。兵庫県のど真ん中にあり、1902年(明治35年)創立で、芦田均、大西滝治郎等の歴史上有名な方々の出身学校で、なかなか立派な高校でした。

ここで栄養学に関する大学の模擬授業をしてほしいというご要望で、小生は"製パンにおける穀物"というタイトルでお話しいたしました。合同授業クラスには男子学生が3名いましたが、他は全て女子学生で、トータル40名近くいました。1年生、2年生、3年生の総勢です。将来、栄養士、管理栄養士を目指す諸君のようでした。


校長先生のお話では、この時期に"進路探求ウイーク2010"のように称し、近辺大学の専門の先生らを呼んで多岐にわたる模擬授業をしているという事でした。当日は、京大、近大、神戸学院大等、13大学から来ておられました。

歴史ある進学校らしく、卒業生が各大学でご活躍のようで、そちらからの先生方も多く見られました。むしろそういう卒業生の先生方を捜しておられるようでした。

小生の話は、"製パンにおける小麦粉"でした。食の自給率の低下の中で、特に小麦粉、米の問題、前者は自給率14%、後者はほぼ自給率100%であり、日本政府は、小麦の自給率の上昇に大変な努力をしており、内麦粉を用いた食パン製造の研究に力を入れている旨をお話しいたしました。

その際の内麦のグルテンタンパク質の品質、性格と外麦との違い、それに伴うパン品質の低下などなどでした。

さらに最近の製パン各社が、内麦を用いたパンの販売を進めている現状、更にはなぜパンが膨れるのか、なぜ小麦粉でないとパンは出来ないのかなどお話しいたしました。

当方の研究室で進めてきた小麦粉の酢酸ガス処理による製パン性改良の研究(製パン性(パン高、比容積)のよくない貧弱な小麦粉を酢酸ガス処理により製パン性をよくする研究)の紹介や、当方で開発したカルカデ添加パン(鉄分をエンリッチしたパン)の紹介、発ガン性を押さえる可能性のあるマイタケパンの開発研究、腎臓病患者さん用パン、糖尿病患者さん用パンの開発等どを紹介いたしました。

限られた時間内で、小生の説明がどのように理解されたか不安でしたが、若いひとたちに少しでも小麦粉の事、製パンの事の御理解いただきたいと思いました。全員興味を持って目を輝かせて聞いてくれました。若いひとはいいなと印象深い模擬授業でした。

ダンボ

  さん

進路探求ウイーク2010"での模擬授業、とっても良い試みですね。御苦労さまでした。

ところで、芦田均先生の生誕の地は福知山市六人部で私の故郷です。柏原からは峠をひとつ越えたところです。

田舎にいるころ、神戸までよくドライブしていましたが新神戸まで大体1時間半でしたよ!

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トトロ

  さん

高校で大学の模擬授業が受けられるなんて…貴重な体験ができて良いですね。

高校生のときは、進路にとても悩む時期でもあるので、このような機会があるのがうらやましいです。

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ジョー

  さん

きっと興味深い授業なんだろうと想像できます。

パンの奥深さについて学べそうです。

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トーテム

  さん

先生のような専門化の方と触れ合う機会があるのはとても良いことだと思います。
学生の方には情熱を持って励んでもらいたいですね。

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オサム

  さん

大学の授業を受ける事で
自分の進む道がおぼろげでも見えると
将来を見据えた進路選択が出来ると思います。
まあ、あまり急がなくても
いいんじゃないかという気もしますが

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RYU

  さん

進路を決める上で大変参考になることを
されているのですね。。

若い学生に、将来の夢を持ってもらい
しっかり将来を見据えて行動できる人になってもらいたい
ですね。。

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RYU

  さん

進路を決める上で大変参考になることを
されているのですね。。

若い学生に、将来の夢を持ってもらい
しっかり将来を見据えて行動できる人になってもらいたい
ですね。。

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ふたちゃん

  さん

高校生時代に"進路探求ウイーク2010"のような経験ができれば、とても素敵ですね!

将来について漠然としている年頃だと思うので、その学生たちがとてもうらやましいです。

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ぽん

  さん

近隣大学の先生が模擬授業をしてくれるなんて、ありがたい話ですね。自分の大学選び、就職先選びを考えると・・・。
大事な時にそういう機会を与えられる学生は羨ましい思うのと同時に、先生にも是非学生に夢と目標を与えらえるようなお話をしていただけたら、もっと楽しい将来が見えるのかなと思いました。

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ぴー

  さん

"進路探求ウイーク2010"なんて、とてもユニークですね。
しかし自分が高校生だった頃のことを思うと、社会のことなど何も知らない中で、「将来仕事にするために学ぶことを決めろ」というのはかなりの戸惑いでした。
先生のような専門家の方と触れあう機会はとても貴重だと思います。
うらやましいです。

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