以前にもご紹介した事のある岐阜の八尋産業、大矢社長がやってきて、各種キノコパウダーを持ってこられました。製パン材料に使えないだろうかと。いろいろなキノコのサンプルの中でマイタケ粉末が面白そうなのでマイタケの製パン試験をする事としました。
マイタケはかつては山奥に生えていたキノコで、入手困難の貴重なキノコでした。しかしそれを食べたヒトは、余りの美味しさに舞ってしまったという事からマイタケと命名されたのだと聞きました。おいしいキノコの代表です。しかし以前はシイタケのように簡単には栽培が出来なかったキノコで、現在の松茸のようなキノコだったようです。このキノコも栽培が可能となり、現在では雪国(株)などで多く栽培され、我々は食品売り場で簡単に安価で購入できます。
マイタケは茶碗蒸しなどに入れると、茶碗蒸しの卵が固まらなくなるといわれ、調理に少々工夫が必要なキノコです。
近年マイタケの水抽出液に強い抗腫瘍性のある事がわかり、この抽出液がガン研究の一つの糸口とされています。神戸薬科大学でこの研究されていると伺ってます。マイタケ多糖類の抗腫瘍性と思われます。
このパウダーが大矢氏から小生のもとに届けられたのです。早速数%ほど小麦粉にブレンドして製パン試験を行いました。
まず小麦粉の吸水率を測定するのですが、ブラベンダーファリノグラフのミキサーに粉を入れ、少しずつ加水しながらある温度(30℃)で撹拌してゆきます。その間の粘度変化をもとめてゆくのです。撹拌を続けると次第に小麦粉は水を吸水して粘度が落ちてゆきます。ある粘度(500BU)に達した時の加水量をその小麦粉の吸水率とします。これを製パン時の加水量とするのです。最も製パンに適したよく粘りの出る加水量という事です。
しかし驚いたことに、このマイタケを小麦粉に、鼻水のような液状になってしまったのです。
こんなドウではパンは得られません。そんな状況でした。パンは出来ないのです。
つづく
sai
さんタンパク分解酵素を持っているのでしょうか。
マイタケの粉入りパンが、果たして膨らむのか・・・?!
続きが楽しみです。
ふたちゃん
さん私の大学のある教授は、キノコの菌を使ってヨーグルトを作り特許を取得していました。
キノコの可能性はなかなか未知数ですね。
今後の続きが気になります。
azuuu
さんわぁ!同じ粉に見えて成分で全然異なってしまうんですね!混ぜ合わせるんだったら大丈夫なんでしょうか。
まき
さん製パンにきのこパウダーとはおもしろいですね。
マイタケにはたんぱく質を分解する働きがあるのでしょうか。
ちびすけ
さんマイタケのパンができたらとても面白いと思います。
楽しみです。
ひぽぽ
さん舞茸はちょっと特殊だったのですね。
きのこは何にでも順応すると
勝手に思っていたので、
とても驚きました。
shin
さんマイタケは鍋や炒め物に使っていましたが、調理に注意しなければいけない特性があるのですね。今後の展開が楽しみです。
りんご
さんまさかのマイタケが登場していたので、
おどろきました!
これがどのようにパンができるか
とても気になります!
次回の更新楽しみにしていました
トーテム
さん粉末状態だと何らかの原因でパンにならないんですね。
現状では固形状態で使う事しかできないのでしょうね。
粉で練りこめるようになるとより面白いですね。
いちご
さんまいたけを入れると卵が固まりにくいとは知りませんでした!
偽PT
さんマイタケは貴重なキノコだったんですね。現在では普通に売っているので、びっくりしました。命名の理由も面白いですね。
ジョー
さんまいたけには特殊な成分が含まれているのですね。
パンにしなくても良いということでしょうか!?
ゆう
さん舞茸は独特の風味もあるかと思いますが、もしパンができたときにどんな香りになるか気になります。
太郎
さんマイタケで茶碗蒸しの卵液が固まりにくいことを
初めて知りました。
いや~すごいですね。
毎回マイタケを定番食材としているご家庭があれば
それだけ料理上手な奥さまということでしょうか(笑
それとも、毎回失敗している自分は料理が下手な人間だと
思っていたりして。。。
食材の特性とは本当に面白いものですね。
kulus
さんまいたけの命名ってそんな理由だったんですか!!
びっくりしました。
きのことパンなんて私の頭では
全く結びつかないけれど
先生の思考回路は果てしなく柔軟なのですね。
どんな「つづき」になるのか
楽しみにしています。
ぽん
さん以前、仕事の関係で長野県のキノコ農家を見学させていただいたことがありますが、栽培するキノコの種類によって、環境も設備も若干異なる部分がありましたが、その粘性というかそういった性質にも大きな違いがあるのですね。
キノコには健康にも良い成分が多く含まれているそうですし、成功すると色々展開していけそうですね。
ダンボ
さん人間の世界では「親子水いらず」という言葉があります。物質の世界でも、水は大きな一つの塊になるには、邪魔なものなのでしょうね。
まいたけのパウダーには、水を排除できない、何かを持っているのでしょうか。それとも、親子との結びつきを、水をはさんで、サンドイッチみたいにする成分でもあるのでしょうか。
そういう意味では、現代版、親子水いらずといった役割。いずれにしても、製パンには邪魔なようですね。
科学音痴の独り言!!
Shozzy
さん舞茸をパンに、とか普通に生活していたら想像もつかないですね。
この続きが気になります。
ミー
さん私はシイタケが大好きなのですが
先生はたくさんあるキノコの中で
なぜマイタケが面白そうと思ったのでしょうか??
K
さん舞茸は大好きです。”つづき”を楽しみにしています。
オサム
さん鼻水の様なドウ・・・
まいたけには期待がありますが
なんだか食べたい気がしなくなりますね。