これまですすめてきたバナナを用いたグルテンフリーパン(セリアック病患者用パン)の仕事の論文をCereal Chemistry に投稿中です。
以下のようなことをイントロダクションに書きました。
バナナは南米や東南アジアの熱帯地方で栽培が盛んです。バナナは日本に輸入される果物の中で最も量が多く、輸入果物の半分と言われてます。フィリッピン、エクアドル、台湾の順ですが、そのほとんどはフィリッピンからのものです。
バナナにはカリウムが多く、ビタミン類も豊富、食物繊維も豊富です。
このバナナは日本にはまだ青い(グリーン)うちに輸入され、これを室温放置してバナナを熟成させます。青いバナナにはデンプンが20%もあり、このためバナナのテクスチュアはポテト的です。熟成で、バナナは黄色の皮になり、甘味も生じます。さらに熟成が進むと、ご存知のように皮の色は黒色化してきます。一ヶ月ほどたつと、中の組織はクリーム的になり、売り物にならずに動物園行きで猿の餌となります。
しかしこの黒いバナナには極めて多くの酵素が生じています。青いバナナには観察されたデンプン粒などは全く分解してみえません。アミラーゼの作用でしょう。さらに細胞壁はセルロース、へミセルロース、ペクチン等でできてますが、へミセルラーゼ、ペクチナーゼなどの酵素の作用によってあっという間に消化されてしまい、バナナのテクスチュアはイモ状から柔らかいクリーム状になり、組織には粘性が生じてきます。同時に、なんとデンプン/糖比率は10/1から1/10にかわり、デンプンは甘味料に変化して、甘くなります。このような果物はバナナ以外にはないようです。
今回のバナナ組織を用いたグルテンフリーパンは、この変化したクリーム状にまで粘性の変化した動物園に持っていかれそうなバナナの物性を使って、製パンしようというものです。
果たして海外の研究者にどのように評価されるか楽しみです。
Shozzy
さん一部が黒くなるとその部分を切り取ったりして食べていますが、その部分を使ってパンを作るという発想がすごいですね!今後どうなるか楽しみです。
ふー
さんバナナが黒くなってしまうと
食べづらくなり捨ててしまうしかないと
思っていましたが、それをパンにしてしまおうと
いうのは驚きです。
chaw
さんバナナが粘性を増すことで製パンされるのは、楽しみですね。
ビタミンや食物繊維が豊富で天然の甘味を持った美味しいパンができると思います。
kame
さん黒いバナナの方が多くの酵素を含んでいるのですね!
黒くなる前に食べてしまいますが、少し黒くなった方が
身体に良さそうですね。
バナナの再利用みたいで、とても素晴らしいですね!
recruit
さんバナナは最初は青い状態で運ばれてくるのですね。初めて知りました。
私は黒色化すると捨ててしまうことがほとんでですが、素晴らしい活用方法があるのですね。
tomato
さん確かにやわらかくなったバナナは粘性もあるし、
加工しやすいからお菓子やパンにも使いやすいですよね。
尚且つ、酵素で色々な効能があれば、対象の疾患の方
以外にも使えそうで、期待が持てますね!
ポテト
さん傷んでしまったバナナを
使ってパンが出来るとは素敵ですね。
バナナの原産国の方には喜ばれそうですね!
Pig。
さんバナナの食べごろはいつなんだろうといつも悩んでしまいます。黒いバナナの方が栄養が豊富ということでしょうか?
バナナは何に使っても、味が主張されているように感じて、あまり得意ではありませんが、とても良い食材になんですね。
黒いバナナを有効活用されるようになるといいなと思います。
ふたちゃん
さん個人的には、バナナは少し黒くなるまで熟成させて食べるのが好みです。シュガースポットが多くなると聞きましたが、それは酵素のおかげだったのですね。
りんご
さんバナナってクリーム状になるんですね。
そのバナナで作ったパンはとても興味深いです。
傷んでしまったバナナも
余すことなく利用できる点がいいですね。
ミー
さん熟しすぎた黒いバナナが有効活用できるのは
素晴らしいですね。フィリピンなどの諸外国で
実用化されれば、現地の方に喜ばれると思います。
cureia
さんバナナは時間の経過と共に成分が変化し、形状も大きく変化しますね。何等かの食事制限をお持ちの方に対し、食事の多様性を提供できればとても素晴らしいですね。
ぺぺろんちーの
さんバナナがもともとはポテト的なテクスチュアということにびっくりしました。同じものなのに、状態がどんどん変わっていくんですね。クリーム状のバナナでどんなパンになるのか気になります。
偽PT
さんクリーム状に変化した黒いバナナした製パンがどのようになるか楽しみですね。
ダンボ
さんバナナ組織を用いたグルテンフリーパンは、イメージしにくいのですが、少しねっとり
した感じになるのでしょうね。いずれにしても、凄い発想です。
バナナは、カリウムが多く、ビタミン類も豊富、食物繊維も豊富。いいことだらけ。
その上、連作にも強い作物だと聞いています。一度、育ててみたいです。
ひいらぎ
さん先生の論文のイントロダクションを拝見して、研究されている内容にさらに興味がわきました。バナナは本当におもしろい果物ですね。
トーテム
さん調べてみるとセリアック病の方は非常に大変な食事療法を行っているようですね。
そういった方々に少しでも安価にお食事を提供できるようになるといいなと思います。
オサム
さん最近は様々な果物が輸入されているので、
バナナはどちらかと言うと
子供にも喜ばれない果物になってしまいました。
しかし南国で、収穫まで木で熟成したバナナを
食べた時には、甘さや濃厚さに驚きました。
グルテンフリーパンの材料になるのは
そのようなバナナなのでしょうね。