1.様々な生活習慣病と高尿酸血症は、因果関係がありましたね。
(もはや贅沢病ではない痛風について)
2.痛風発作が起きていないから大丈夫 ではなかったですよね。
(尿酸値が高い状態が数年続いて痛風発作が起こる。)
3.発汗量が多い時期は水分補給が大切です。
しかし、飲み物によっては水分補給のつもりが糖分補給になってしまいます。
また、低脂肪や無脂肪牛乳が痛風の発症率を下げるという嬉しい情報もありましたね。
(夏は多めの水分摂取がとっても大切! エネルギーコントロール 2.砂糖について)
4.食事バランスを整え、ドレッシングの種類や調理方法にも気を遣った方が良かったですね。
また、主食のご飯に玄米やビタヴァレーは良いかもしれないとお勧め致しました。
("尿酸値を下げる食事"の前に...バランスの良い食事とは エネルギーコントロール 1.油について
炭水化物抜きダイエットは男性向きだが... 減塩に出来る事。 中食の選び方 食事量の目安)
5.和風のだしであれば、昆布茶を活用するのも1つでしたね。
また、プリン体カットには、茹でこぼすのも1つの方法でしたね。
(プリン体が多い"だし"に気を付ける。 食品に含まれているプリン体量について
料理過程でプリン体をカットしたいという方へ)
6.野菜・海藻・キノコ類は、沢山食べておく事がお勧めでしたね。
(グリセミックインデックスについて 日本人は野菜不足 おかずのボリュームアップに野菜を使う!
あと一品には野菜料理を 主食のボリュームアップに蒟蒻やキノコを使う!
7.ビールは止めて、焼酎にしている...では尿酸値を下げるのには不十分でしたよね。
(アルコールの種類に関わらず、尿酸値は上がってしまう...)
8. 週3回程度・1回20分以上、楽しくて・経済的に負担が少なく・天候に左右されづらい有酸素運動がお勧めでしたね。
("息は弾むが、会話が出来る程度"が目安。)
9.ストレスが尿酸値を上げるらしいので、湯船の水温・睡眠の質を高める食事等、ご自分でコントロールできるポイントがありましたね。
(ストレスに対して出来そうな事)
"尿酸値が高い"だから"ビールより焼酎が良い。"と単純に考えてしまうのではなく、もう少し根本的な食習慣を見直す事が大切なようにも感じます。
特に、食事のバランスや、野菜・海草・キノコ等を食べておくという点について、私は多く触れました。それは、問題がある方が多いと感じているためです。
高尿酸血症の遺伝の影響は10~20%あると言われていますが、同じような生活習慣や食習慣があれば、尿酸値が高くなる習慣があるのかもしれません。
ご自分が普通と思っている習慣は、実は理想から少し外れた習慣なのかもしれません。そして、そこに体質の因子が加わっているのかもしれません。
少しでも医療に頼らなくて済むように、ご自分で出来そうな事から試して血液検査結果の変化を見てみてはいかがでしょうか?
尿酸値が高いだけでは、痛くも痒くもなく、何とかしようと思いづらいかもしれません。
でも!痛風発作は本当に痛いですよ...(私は経験した事がないので、正確には痛そうですよ...)
服薬治療中だったのに、もう痛くないからと自己判断で薬を止めてしまう方もいらっしゃいますが、身体への悪影響は続いています。自己判断は禁物です!
尿酸値が高いという方・また身近に高い方がいらっしゃる方の何かの参考になれば幸いです。
これまで、読んでくださってありがとうございます。
"食事量も改善した・出汁も気を付けるようにした・野菜も十分に食べている・油を使用する料理は控えるようにした・飲料は無糖にした・運動も始めた"結果、体重が落ちてきた。
さらに食事からのプリン体をカットしたいという方への情報です。
・プリン体は水に溶ける
プリン体は、加熱では壊れないため、網焼きや油を使用せずソテーする調理方法は、エネルギーカットにはなりますが、プリン体カットにはなりません。
プリン体は水に溶ける為、茹でる・蒸す・煮る方法が食材からプリン体が溶け出て、プリン体をカットできる調理方法です。
茹でる方法は、食材の切り方にもよりますが、約1/3のプリン体が溶け出るようです。
例えば、生姜焼きの場合、下茹でをしてから(使用する調理油は控えめにして・もしくは使用しなくても良いフライパンを使用して)ソテーをして調味料と併せる、肉野菜炒めは、肉を下茹でした後に野菜と炒める、イワシのつみれは一度茹でこぼしてから他の野菜と料理する等の方法です。
煮物や鍋料理は、煮汁にプリン体が溶け出ている為、皿に盛りつける際は、煮汁は入れないようにするか、口にしない方が良いと言えます。
調理方法で出来る事は、この位です。
やはり、再度食事量の目安について、再度確認してみませんか?
夕食であと1品欲しい時・お酒と一緒につまみが欲しい時等、特に夜の時間帯に食べる量を控えたい時は、野菜料理を加えてみてはいかがでしょうか?
・歯ごたえ抜群の野菜料理3品。
おつまみの中でよく登場する、脂質が多く塩分量も多いスナック菓子・ナッツ類・サラミ・チーズ(プリン体量は少ないですが)は特に気を付けたい食品です。歯ごたえがあった方が食欲も満たされます。
おなかスッキリたたきごぼう(4人分) 1人分 48kcal 塩分相当量 0.4g
ごぼう:120g
人参:60g
すりごま(白):大さじ1
酢:大さじ1
砂糖:大さじ1強
塩:1g
薄口醤油:4g
①ごぼうを4~5㎝長さ、太さは約0.5㎝に切る。
②①を柔らかく茹で、包丁の背でたたいて少しくだく。
③人参は太めの千切りにして茹でる。
④調味料と胡麻を混ぜ、②③を和える。
色々野菜のパリパリ甘酢漬け 1人分 35kcal 塩分相当量 0.6g
キャベツ:30g
キュウリ:20g
大根:20g
セロリ:20g
人参:10g
塩:0.6g
砂糖:小さじ1
酢:小さじ2
赤唐辛子:1かけ
①キャベツは角切り・その他の野菜は乱切りにし、塩でもむ。
②砂糖・酢を混ぜ合わせて甘酢を作る。
③①を②に漬けて、冷やしておく。
色々な野菜で簡単に作る事が出来ます。野菜を大き目に切る事で、さらにパリパリ感が出ます。
甘酢でなくても、ノンオイルドレッシングに野菜を浅漬けにしても美味しいですよ。
・ドレッシング2種。
"エネルギーコントロール1.油について"にて、ドレッシングをオイル入り(大さじ1:60~100kcal)からノンオイル(大さじ1:10~15kcal)にするだけで、50~90kcalカットできるとお伝えしています。
最近では様々な種類のノンオイルドレッシングが市販されていますが、自宅で作りたいという方はご参考にしてみてください。
ベジタブルドレッシング 大さじ1=約8kcal 塩分相当量 0.5g(フレンチドレッシング 約48kcal 塩分 約0.36g)
醤油:40cc
酢:20cc
砂糖:大さじ1
玉葱(大根):75g
全ての調味料にすり下ろした玉葱を合わせるだけの簡単ドレッシング。
すり下ろした野菜がとろみとなり、サラダによく絡まる上に、野菜の旨味が加わって美味しくなります。
ヨーグルトマヨネーズ 大さじ1=26kcal 塩分相当量 約0.1g(マヨネーズ 約84kcal 塩分相当量 約0.2g)
プレーンヨーグルト:50g
カロリーハーフマヨネーズ:50g
(ハーブ:バジル・イタリアンパセリ・セルフィユをお好みで)
ヨーグルトとマヨネーズを半々で混ぜ合わせるだけの簡単ドレッシング。
お好みのハーブを刻んで入れれば、ハーブの香りが加わり、さらに美味しくなります。
スナック菓子をお酒のつまみに召し上がっていた患者様に、味付け海苔や韓国のりを勧めてみたところ、"結構いけるね。スナック菓子を止められそう。"と言われた事があります。
味付け海苔1/8タイプ・1パックは約3.2gで、11kcal・塩分相当量0.1g
韓国のり8枚(5g)で、20kcal・塩分相当量0.9g
ポテトチップス3枚(5g)で、28kcal・塩分相当量0.1g
ポテトチップス3枚では終われなさそう...韓国のりは結構塩分が多いのね...海苔ではおつまみにならない...等、色々な感想はあるかもしれませんが、おつまみに皆さんは、どのような野菜料理を選びますか?
]]>主食を大盛りにしたり、お代わりをしたり、麺+ご飯と組み合わせてしまっているのを止めれば良いという事は分かっていても、それがなかなか難しいという方は、是非試してみてはいかがでしょうか?
・米にしらたきを混ぜる。
主食のボリュームを出す工夫として、米に野菜・蒟蒻・きのこを混ぜるという方法があります。
ダイエットを目的にしていませんが、混ぜご飯や炊き込みごはんは、お茶碗1膳分の米の量が少なくなるため、主食のボリュームアップ料理の代表と言えます。しかし、その際に使用する出汁や肉の量には気を付けたいところです。(例:昆布だしを合わせて使用し、動物性や干し椎茸は控えめにする。)
白いご飯のボリュームアップに便利なのが、蒟蒻です。
蒟蒻(しらたき・糸こんにゃく・板こんにゃく)は、100g当たり約6kcalと非常にエネルギー量が低く、味を邪魔しないため、料理のカサ増しをするのには、便利な食材と言えます。
蒟蒻やでんぷんを原材料にした米の形をしたダイエット商品も市販されているので、それを使用するのも一つです。
・麺にきのこを混ぜる。
麺料理のカサ増し方法としては、米と同様に蒟蒻を使用するのも良いですが、麺の食感に合わせて、カサ増しさせる食材を変えるのも一つです。
しらたき・こんにゃく麺・おから入りこんにゃく麺・寒天麺・豆腐麺等、色々なダイエット麺が市販されています。
ちなみに、春雨・フォー・ビーフンは豆や米のでん粉を原材料にした食材です。
"でん粉=炭水化物"ですので、ごはんと同等のエネルギーが発生しますので、ダイエット麺ではありません。
パスタの場合は、エノキダケを合わせるとシャキシャキした食感が美味しいです。パスタが茹で上がる1分前に時に石づきを取ったエノキダケを加えると、簡単に麺がカサ増しできます。
前回と今回のような工夫は、ご自宅で食事をする時に限られてしまいますが、外食が少ないという方にはダイエットにも、尿酸値を下げるためにも良いと言えます。
一方、外食が多いという方は、食事量・調理方法等を気にしながら食事をした方が良いと言えますね。
今回は主菜(おかず)についてです。
・ひき肉におからや野菜を混ぜる。豚・牛・鶏のひき肉を比較すると、脂質に大きな違いがあるため、それに伴いエネルギー量に違いがあります。
エネルギー量を控えたいという場合は、鶏肉を選んだ方が良いと言えます。
鶏肉のひき肉は、色々な部位を使用している為、皮を除いたもも肉よりも脂質が多くなります。
コレステロールも高いから、脂質は少なくしたいというのであれば、鶏肉の胸肉やささ身のひき肉にすると良いと言えます。しかし、脂質が少ない分、パサパサとしてしまうため、絡める調味料をトロッとさせたり、刻んだ野菜を加える事で水分を加えた方が美味しく仕上がります。
ハンバーグ・ミートボール・ピーマンの肉詰め・ミートローフ・肉そぼろ・キーマカレー...等、色々なひき肉料理がありますが、ちょっとした工夫でボリュームアップが可能です。
おから・刻んだ野菜やミックスベジタブルと混ぜる事で、肉の量を抑えても、おかずのカサを増やす事ができます。
鶏肉のプリン体量は、ささみ188.3mg・もも肉149.6mgに対して、おからは56.6mgと低くなります。
最近では、粉末状の乾燥おからもあるため、保存に便利です。
ミートボールを茹でて火を通すのではなく、フライパンで焼いても良いのですが、プリン体を減らす工夫として今回は茹でた方法をご紹介しています。
ひき肉の種類を変えた場合の栄養価は以下の通りです。
鶏胸肉:エネルギー:190kcal たんぱく質:20.7g 脂質:4.4g 炭水化物:14.7g
ささみ:エネルギー:183kcal たんぱく質:20.5g 脂質:3.7g 炭水化物:14.6g
おからを使用せず、全てひき肉にした場合は以下の通りです。
鶏ひき肉:エネルギー:262kcal たんぱく質:20.6g 脂質:14.0g 炭水化物:10.0g
鶏ささみ:エネルギー181kcal たんぱく質:26.1g 脂質:2.8g 炭水化物:10g
ミートボールをアレンジして、一口大の乱切りにしたピーマン・玉ねぎ・人参野菜をレンジで加熱した後、ミートボールと合わせて軽く炒めて調味料と合わせた酢豚にするのもボリュームが出るし、美味しいですよ。
・肉や魚を野菜と一緒に食べられるように工夫する。
野菜は1食に2品が理想とお伝えしていますが、野菜は基本的にプリン体量が少ない食材な上、エネルギー量も少ないため、主菜のボリュームアップに使うと良いと言えます。
生姜焼きのような肉料理の場合は、アスパラガス・人参・いんげん・パプリカ・エリンギなどをスティック状にして肉で巻く事で、肉料理のボリュームをアップする事ができます。
ひき肉料理でも同様ですが、ハンバーグにミックスベジタブルを加えたり、ミートローフに野菜を加えるというのもボリュームアップに良いですよ。
魚料理の場合、カツオのたたきのように、たっぷりの玉ねぎや葱を合わせる事で、見た目にもおかずのボリュームアップになります。
ホイル焼きも肉や魚と一緒に、野菜やキノコも入るため、ボリュームアップにつながりますね。
今回は、料理の際の工夫についてお伝えしていますが、"噛む事"が食欲を満たすため、これまでのおかず内容で量を控え、野菜料理を増やすだけでも、案外食欲を満たしながら食事量を抑え、プリン体量も抑える事ができますよ。
]]>・乳製品にはプリン体は、ほとんど含まれていないし...
右表は、100g当たりに含まれるプリン体量と1食当たりの目安量に対するプリン体量です。
3食の主食を玄米や白米にした場合、1日に100mg前後のプリン体が含まれるという事になります。
乳製品はほぼプリン体を含んでいないため、考慮しなくて良いとして、400mgを超えないようにした場合、おかずと野菜で1日に300mgが目安ということになりますね。つまり、1食に100mgが目安となってしまいます。
"夏は多めの水分摂取がとっても大切"では、乳製品は低脂肪や無脂肪の牛乳を1日にコップ1杯飲むと、痛風対策になるという情報がありましたよね。
・春はカツオやイワシが旬ですね。
表では、100g中のプリン体量が200mgを超える食品・1食当たりの目安量に対して150mgを越える食品について、色を付けました。
余談ですが、鉄分が多い事で知られているレバー類は、脂溶性ビタミンであるビタミンAも非常に多く含みます。
脂溶性ビタミンはとり過ぎると過剰症になってしまうため、レバーは食べても週に1度と考えておくと良いでしょう。
魚はヘルシーというイメージがあるためか、おかずとしてたくさん食べてしまっている方が多いように感じます。
特に夕食の場合のおかずの目安量は、マグロの刺身にすると約5切れが1食量です。
以前、海の近くに住んでいた頃、その地域の方々の尿酸値が高いような気がしました。
しかも、その地域は、カツオ・イワシの漁獲量が多い地域でした。
時期になるとカツオやイワシを食べる頻度や量が多い事やだしに鰹節が多く使用されている事が原因とも考えられます。
魚の干物には、プリン体が多く含まれてい事がわかります。
尿酸値が高めの方で、干物をよく召し上がるという方は、その頻度を見直してみるのも1つではないでしょうか?
尿酸を下げる成分として "アンセリン(イミダゾールジペプチドの1つ)"という物質があります(サプリメントでも販売されていますが...)。
アンセリンを多く含む食品には、マグロ・サケ等の回遊魚(特に尾の部分)やサメ・カツオ・鶏の胸肉やささみがあります。
しかし、国立栄養研究所の情報では、特に尿酸値を下げるという情報は残念ながら見当たりません。
・野菜・海藻・キノコは基本的にアルカリ性食品ですが...。
表では、100g中のプリン体量が150mgを超える食品・1食当たりの目安量に対して50mgを越える食品について、色を付けました。
調理の方法によっては、プリン体が減少するのですが、生で食べるほうれん草の芽(ほうれん草スプラウト)をよく召し上がるという方は、気を付けた方が良いのかもしれませんね。
細かく計算をせず、もっとシンプルに考えるのであれば、出汁の次に気を付けたいのは、おかず量と思っておけば、まずは良いですよ。
]]>・シャワーではなく、湯船に入りましょう。
就寝前に少しでも副交感神経を優位にして睡眠に入りやすくする事は、身体の回復につながるため、ストレスによる尿酸値上昇を少しでも防げたら良いですよね。
疲労回復やリラックスに入浴は良い方法の1つです。一方、シャワーでは不十分です。
湯船に入り水圧がかかる事で、血流を良くし筋肉疲労の回復につながり、浮力により筋肉の緊張がとけてリラックスにつながります。
また、水温が40℃を越えると交感神経が優位になってしまうため、10~20分入っても熱くない40℃以下で半身浴をすると、副交感神経が優位になり、睡眠に入りやすくなります。
食後は胃に血液が集中するのに対し、入浴は身体の表面に血液が集中するため、食後すぐの入浴は消化不良を起こすとも言われています。就寝から食事を離す事を優先させると、帰宅後に夕食、約30分食休みをとり入浴となると就寝時間が遅くなってしまいます。睡眠時間を優先させたいため、帰宅後すぐに入浴し、夕食をした方が良いとも言えそうです。
・睡眠の質を高めるために食事で工夫出来る事。
睡眠の質を高めるためには、胃での消化が終わっている事がポイントです。
胃での消化時間は3大栄養素によって異なります。(右表参照)
遅い夕食には、油(脂)が多い料理や食材は避けた方が賢明と言えます。
・揚げ物(天ぷら・から揚げ)よりソテーや焼き料理
・オイル入りドレッシングよりノンオイルドレッシング
・挽き肉料理は水切りした木綿豆腐やおからを加えると脂肪分を抑える事ができる。
・挽き肉を使用する場合は、鶏肉を使用する。
前述の入浴後に夕食の方法では、胃での消化が終わらないため、やはり睡眠の質が高まらないという事になってしまいます。そこで食事を2回に分けて、寝る直前に食べる量を抑えるというのはいかがでしょうか。
・早めの時間帯にご飯(おにぎり)を食べ、帰宅後に脂質を抑えたおかずと野菜料理を食べる。
また、カフェインは覚醒作用があるため、就寝前のカフェインが入った飲料(コーヒー・緑茶・ウーロン茶・紅茶・ココア・コーラ・栄養ドリンク等)は控えた方が良いと言えます。またアルコールは寝つきは良くなりますが、眠りを浅くしてしまうため、ほどほどに。"アルコールの種類に関わらず、尿酸値は上がってしまう...。"もご参考に。
・その他に睡眠の質を高めるために出来る事。
睡眠は約90分の周期で深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い睡眠(レム睡眠)を繰り返します。
疲労回復に関わっている成長ホルモンは、眠りに入って30分~1時間後に表れる徐波睡眠(ノンレム睡眠の中でも、特に深い眠り)時に多く分泌されます。
つまり、昔言われていた22時から2時に分泌される訳ではなく、就寝時間に関わらないという事です。
睡眠の質が高いと深いノンレム睡眠が発生し、成長ホルモンがより分泌されます。(トレーニング後の分泌量よりはるかに多い量が分泌される。)
レム睡眠:大脳皮質は興奮しているが、身体はリラックスしている。
身体の疲れを取るのには欠かせない眠り。
寝返りは打たず、瞳が動いている。
ノンレム睡眠:大脳皮質の活動が鎮まり、脳が休まるが、身体はそれほどリラックスしていない。
精神的なクールダウンが行なわれている。
睡眠の質を少しでも上げるために習慣的に気を付けたい事には以下が挙げられます。
・休日に寝だめしない。
(寝だめは生体リズムを狂わせてしまう。)
・部屋の照明は蛍光灯より、白熱灯のような暗めにする。
(暗くなると睡眠ホルモンと言われる"メラトニン"が分泌され、眠りに入りやすい。)
・パソコン・携帯・テレビのような明るい光を目に入れる事を控える。
・就寝前にストレッチをする。
(副交感神経を優位になる。一方、筋トレやジョギングは交感神経が優位になりやすい。)
・グリシン(アミノ酸)が徐波睡眠に達するまでの時間を短縮する!?
グリシンは普通の食事をしていれば、不足しないアミノ酸ですが、手足の血流を良くして、体内深部の体温を下げるため、眠りに入りやすいそうです。
グリシンはゼラチン(動物の皮膚・骨に多く含まれる。)やエラスチン(コラーゲン繊維を支える役割がある。)に多く含まれているため、食材では魚介類(銀だら・イカ・ホタテ・カニ・カジキマグロ等)や牛肉・鶏肉に多く含まれています。
という事は、肉や魚からコラーゲンが染み出たスープ料理は、グリシン補給にも良いという事ですね。早めの時間帯におにぎりを食べ、帰宅後に骨付きの鶏肉をだし汁兼具材にして、野菜たっぷりにした夕食はおかず+野菜を兼ね備えた、そして脂質も少ない料理になりますね。尿酸値を上げないために、旨味調味料は加えない方が良いですよ。
ストレスで交感神経が高まっている状態を少しでも副交感神経を優位にさせる工夫や睡眠の質を高める方法をいくつか並べてみましたが、ストレスが原因で尿酸値が高いのでは?と感じている方は、出来そうなことから試してみてはいかがでしょうか?
]]>腎障害(痛風腎):
尿酸の結晶が腎臓に溜まり、腎臓の働きが低下する。
腎障害が進むと腎不全を起こしてしまい、透析が必要になってしまう事もある。
尿路結石:
尿が酸性に傾き、尿中の尿酸が溶けにくくなって、結石ができやすくなる。
痛風結節:
尿酸の結晶が皮膚の下に溜まり、塊が出来てしまう。
特に、肘・手の甲・耳介等の体温が低い部分に出来やすい。
痛風発作(関節炎):
尿酸の結晶が関節内に溜まり関節炎が起こる。腫れ・激痛を伴う。
動脈硬化:
高血圧症・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病等の生活習慣病を合併しやすい。
生活習慣病による代謝異常が起こり、動脈硬化が進むと心血管系の疾患※を引き起こしやすくなる。
※狭心症・心筋梗塞等の虚血性心疾患や脳卒中等の脳血管障害等
尿酸値が7.0~8.0mg/dlの場合は、まずは生活習慣の見直しが大切ですが、8.0mg/dl以上の場合は服薬治療を勧められる事が多いです。
さらに、下記に該当する方は、ドクターに相談しましょう。
・痛風発作を起こしたことがある方
・痛風結節がある方
・尿酸値が8.0mg/dl以上で合併症※がある方
※腎障害・尿路結石・高血圧症・虚血性心疾患・糖尿病・メタボリックシンドローム
・尿酸値が9.0mg/dl以上の方
・尿酸を下げる薬には2種類ある。
ドクターは尿と血液の検査結果を基にどちらの薬が適しているのかを判断し、薬を処方します。
・尿酸が排泄されない方:尿酸の体外へ出しやすくする薬
・尿酸が作り出されやすい方:尿酸が体内で作られるのを抑える薬
血液中の尿酸濃度が急に下がると、これまで関節に溜まっていた結晶が急に溶けて痛風発作が起こる事があり、ドクターの判断がとても大切になります。
そのため、治療の対象となる方が巷で言われているような尿酸値を下げるサプリメントをとる事は賛成できません。
また、服薬治療をしていれば、尿酸値は下がりますが、薬を止めてしまっては、また尿酸値が上がってしまいます。
つまり、合併症のリスクがあるという事です。自己判断で治療を中断したり、薬を減らすことなく、ドクターの指示に従いましょう。
受診が必要な尿酸値の高さの方で、まだ病院に行っていない方!
通院するのは面倒だからな~等と言わず、身体のために一度受診してみましょ。
・ご飯はおにぎり2.5個分が目安。
コンビニのおにぎり1個は約100gです。1食分のおにぎりの量は約2.5個に相当します。
お弁当屋さんであれば、ご飯は大盛りでなく普通盛りにしてもらいましょう。
チキン・カツオ等の動物性の出汁を使用している事が多いカップラーメン・うどん・蕎麦等の麺類は、控えた方が良いと考えます。
サンドイッチ等の惣菜パンでも良いのですが"菓子パンはパンではなく菓子"です。
油・砂糖を多く含む物が多いため、日々の食事には控えておきたいところです。
おにぎり1個は200kcal弱です。菓子パンのエネルギー量をチェックしてみましょう。ビックリしますよ。
・おかずには、なるべく揚げ物でないものを選びましょう。
お昼におかずがないけれど、夕食には2~3品のおかずがあるという方がよくいらっしゃいますが、おかずの目安は1食1品でしたよね。
お弁当のおかずには揚げ物が入っている商品が多いですが、できれば焼き・ソテー等、揚げ物ではない物を選びましょう。
ちなみにから揚げ1人前が約300kcalに対して同量の鶏肉を使った照り焼きチキンは約200kcalです。
100kcalは約30~40分のウォーキング・1kmのジョギングに相当します。
体脂肪を落としたい場合は、特に揚げ物を控えておきたいところです。
スーパーの惣菜コーナーにある揚げ物でない商品には、チキンソテー・焼き鳥・焼き魚・煮魚・刺身等がありますね。
おかずをコンビニでは買わないという方は、ゆで卵入りのサラダというのも1つです。
豆腐をサラダに載せて豆腐サラダにするのも1つです。
・サラダのドレッシングにはノンオイルドレッシングを。
野菜は火が通っていても、生でもどちらでも良いです。2品が1食の目安なので、サラダと火が通った物と組み合わせるのも1つです。
最近では、ドレッシングが別売になっているものもありますが、職場にノンオイルのマイドレッシングを用意しておくのも1つです。
フレンチドレッシング等のオイル入りドレッシング大さじ1は約60kcal・マヨネーズ大さじ1は約100kcal・ノンオイルドレッシングやポン酢大さじ1は約10kcalです。
身体に良かれと思ってサラダを食べているのに、オイル入りのドレッシングをかけていたら、サラダの上に1kmジョギングが乗っているというイメージで勿体ないですね。
野菜・海藻はアルカリ性食品のため、尿酸を排泄しやすくなる他、食物繊維がコレステロール低下やダイエット効果も期待できる食品でしたよね。
カップに入ったサラダよりも、袋入りのカット野菜の方が、量も多いしコストパフォーマンスが高そうですね。
野菜料理は中食では高くつくから...と考える場合は、プチトマトを自宅から持っていくのも1つです。特別な料理をせずに食べられますよ。プチトマトだけでOKとは思いませんが、食べないよりは良いのではないでしょうか。
2品目の野菜料理としてけんちん汁のような具沢山の汁物も良いでしょう。
寒い時期は身体が温まりますし、具が多い分、出汁が身体に入ってくる量を控える事ができますよ。
食事は全て外食や中食だからと言って、バランスがとりづらい訳ではないですよね。
]]>・1日のエネルギーの目安はどの位か?
身体の大きさ(特に筋肉量)や活動量によって、必要なエネルギー量は異なりますが、平均的な体型のエネルギー所要量は下記の通りです。
1,850~3,050kcalと幅がありますが、50~69歳の2,450kcal/日を参考にお話しをして参ります。
3食で等分にとるとしたら、1食当たり約820kcalです。
最近では、エネルギー量を掲示している飲食店もありますが、チェックしてみてはいかがでしょう。
・食事量の目安。
エネルギー量のみを気にしていると、エネルギー量に換算されないビタミン・ミネラルが無視され、食事バランスが崩れてしまいます。そこで、必要なエネルギーと共に、ビタミンやミネラルを考慮する必要があります。その食品量の目安量は以下の通りです。
毎食にご飯(主食)+おかず(主菜)+野菜(副菜)をそろえるとして、それぞれの目安量を表を参考に解説していきましょう。
主食:毎食に、茶碗大盛り1膳が目安。
穀類370g≒ごはん800g ⇒1食に260gのご飯
≒丼1膳 or 茶碗大盛り1膳 or コンビニのおにぎり2.5個
芋100g≒ごはん50g ⇒芋を食べない時は、ご飯を増やしてOK。
やはり、ラーメン+ライスは食べすぎになってしまいますね。
茶碗の大盛り1膳を食べられるというのは、意外ではないですか?
主菜:おかずは、1食に1品が目安。
卵50g≒S玉1個
魚・肉140g≒魚の切り身 小1切(80g) + 肉(生姜焼き用の肉4枚)
豆製品80g=納豆1パック + 豆腐(鍋に入れる大きさ)1切
朝に卵・昼と夜で魚と肉を振り分ければ良いですね。
夕食におかずが2~3品と多い場合は、野菜を増やしておかずを減らした方が良さそうですね。
おかずが増える=プリン体を多く含む食品の食べすぎになりやすいです。
かき揚げには約大さじ1の油がしみこんでいます。揚げ物は止めておいた方が良さそうですね。(特に夕食)
副菜:野菜は、1食に2品が理想。
サラダ・和え物・おひたし・蒸し料理・煮物・具沢山の汁物・炒め物...を組み合わせて
その他:乳製品は1日に1回、果物は日中に1回が理想。
といった感じです。
細かい計算をする前に、現在の食事量から大きく違いのある部分から修正してみませんか?
・体重の増減から生活習慣を振り返る。
体重を毎日チェックしていない方の中に『以前は、毎日チェックしていたけれど、全然変わらないから止めてしまった。』という方がいらっしゃいます。
ダイエット中は、日に日に体重が落ちる事を期待したくなりますが、体重を落とす事はそんなに簡単ではありません。むしろグングン落ちる場合、ダイエット方法に問題があるのではないか、長期的に継続できない方法でダイエットをしているのではないかと心配です。
私はよく患者様に、こう伝えます。『体重が増えていない事を確認しましょう。』
また、体重が増減した理由を振り返ってみる事も大切です。
どんな習慣が体重の増減に関連しているのかを振り返る事で、体重増加につながりやすい習慣に気を付ければ良いのです。
体重をチェックするようになった方から聞かれるコメントとその対策例は以下の通りです。
『夕食時間が遅いと体重が増えやすい。』
⇒夕食を2回に分けてみようか。
(おにぎり等のご飯(主食)を先に食べ、おかずと野菜を自宅で食べる。)
『飲み会が続くと体重が増えやすい。』
⇒つまみの量に気を付けた方が良さそうだ。特に揚げ物は控えて野菜スティックにしておこうか。
『仕事がある日には体重は減るけれど、休日になると体重が増えてしまう。』
⇒休日には、通勤分のウォーキングはしておこうか。
⇒家にいると菓子類を食べてしまっているなら、外出をして間食をしないようにしておこうか。
『仕事の配属が変わり、外の周りの仕事からデスクワークになって、体重が増えてしまった。』
⇒通勤時間を利用して、なるべく歩くようにしようか。職場のフロア移動は階段を使用しようか。
⇒運動量を増やす事は難しいので、食事量を調整してみようか。
体重をチェックする頻度が低いと、早めに手を打つ事が出来ず、いつの間にか体重が大きく増加してしまった!という事にもなりかねません。理由は分からず体重が5kg変化していたと経験のある方は、是非マメにチェックしてみませんか?
測定した結果をグラフにする事で体重の微妙な変化を客観視できます。ポイントは週末にまとめてグラフにするのではなく、体重測定をしたら、その場でグラフにする事です。体重計の前に方眼紙を貼っておくというのは、いかがでしょう。
・体重計は脱衣所に置く。
体重を毎日チェックしていない・出来ない方の理由に多いのが、体重計はあっても、測定しづらい場所にあるという事です。
食事量や水分量に左右されない体重や体脂肪率を知るには"起床後の排尿後で食事前、もしくは起床後に入浴する場合は入浴前"が理想的な測定のタイミングです。
体重計がトイレの前に置いてあっても良いですし、入浴前に測りやすいように脱衣所にあっても良いでしょう。より正確に知りたいから洋服分を考慮しなくて良い脱衣所に体重計があると測りやすいのではないでしょうか。
・入浴前後の体脂肪変化に一喜一憂しない。
最近では体脂肪を測る事ができる体重計をお持ちのご家庭も多くなりましたね。
足の部分に(上半身も測定できる物には、手で握る部分にも)電極である金属部分がありますが、身体に微弱な電流を流して体組成を推定しています。電気抵抗値・身長・体重・年齢・性別から体脂肪率を算出しています。
電気は水分や電解質を多く含む組織(筋肉や血管等)を通りますが、脂肪はほとんど通りません。また、太さにより電気の通りやすさは異なります(太さがあるほど、電気の抵抗値は低くなる。)。
マメに体脂肪率をチェックしている方の中には、入浴後の体脂肪率減少を喜んでいる方がいらっしゃいますが、入浴後の体脂肪率減少は体脂肪が減った訳ではなく、足裏が濡れたためです。
水分が多いと電気が通りやすくなり、電気抵抗値が下がり、筋肉量が多くなると算出されるのです。
また朝晩の体脂肪変化は、体水分の移動によるものです。起床後は全身に水分が分布していますが、起きている状態が続くと、水分が下半身に集まり体脂肪率が下がると算出されやすくなります。また前日に飲みすぎて浮腫んでいると、正確な値が測りづらいです。
・前日差は1kg未満に。
体重が急に落ちるという事は、水分補給不足を疑いましょう。以前に、運動時の水分補給についても触れていますが、水分量が不足すると尿酸値がさらに上がり、痛風発作が起きやすかったですよね。
体重の変動以外には、尿の色で水分不足になっていないかを確認するのも1つです。
尿の色が黄色いのは、肝臓から分泌される胆汁に含まれているビリルビンの色です。水分を十分にとっている場合は淡い黄色ですが、水分不足だと色が濃くなってきます。(薬やサプリメントの服用でも変化します。)
尿の色が濃い場合は水分補給量が足りない可能性があるため、水分補給量を増やしましょう。
特に前日に飲酒した翌朝・運動後・サウナや長風呂に入った後は濃くなっていませんか?
体重測定は体調管理の一部と言って、過言ではありません。体重は色々な事を教えてくれます。
体重はあまり測らないという方は、入浴のタイミングで体重をチェックしてみませんか?
"減塩に出来る事"で"カリウムは塩分を排出する効果があり、カリウムを多く含む食材は海藻・生野菜です。" という話しをお伝えしている通り、野菜や海藻は色々と良いと言えます。
・ご飯・おかずの食べすぎは尿酸値を上げてしまい。野菜や海藻はたっぷり食べておきたい。
尿酸は尿・便・汗から排泄され、約7割が尿から排泄されます。
尿は元々弱酸性ですが、尿酸値が高い方は、より酸性に傾きやすく、酸性である尿酸が溶けにくくなり排泄されにくいと言えます。
酸性の食品とは、塩素・リン・硫黄の酸性のミネラルを含む食品で、肉・魚・卵・砂糖・穀類が代表的な食品です。つまり、ご飯やおかず量が多いと尿がより酸性に傾き、すでに尿酸値が高い方は食べすぎは良くないと言えます。
(食事量に関しては、別の機会にお伝え致します。)
一方、アルカリ性食品とは、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムのアルカリ性のミネラルを含む食品で、野菜・海藻・果物・キノコ・大豆製品が代表的な食品です。
しかし、プリン体を多く含む食品として干し椎茸があるため、尿酸値が高い方は、干し椎茸は控えめにしておきましょう。
果物は糖分が多いため、デザートの位置づけでしたよね。(エネルギーコントロール 2.砂糖について 参照)
大豆製品はおかずの1品になるので、食べすぎには違った面で気を付けた方が良かったですよね。(バランスの良い食事とは 参照)
という事で、積極的に食べておきたいアルカリ性食品は野菜・海藻という事になります。
・日本人は全ての年代で野菜不足
平成28年「国民健康・栄養調査」の結果概要(下図)では、1日の野菜類摂取量の平均値は276.5gです。
野菜の摂取量の目標値は350gで、それを上回る方の割合は、最も食べている60歳代でも33.5~36.6%と、どの年代も野菜不足です。
野菜100gの目安量は、生野菜で両手の1杯・おひたし等カサが少なくなった料理では片手1杯です。
1食でたっぷり食べているという方は1日を通して十分な量でしょうか?毎食に野菜料理を取り入れてみませんか?
・野菜から食べると痩せるのか?
十数年前は『俺は、虫じゃない!だから、食べたくない。』とお話しされる患者様が多かったのですが"野菜から食べると痩せる"とメディアで言われている効果からか、野菜を食べているという方が増えているように感じますが、皆さんはいかがですか?
野菜は知食物繊維が含まれ、噛むことが食欲を満たす事にもつながり、食べすぎを予防してくれるため、ダイエットにつながりやすいです。また、食事の始めに食べる事で、食欲が満たされやすく、その後の食事量が減りやすい事がダイエット効果につながりやすいと言えます。
食物繊維には水に溶けない物と溶ける物の2種類があります。
リグニンの作用はダイエットしたい方々にとっては、最も気になりますよね。
また、コレステロールが気になる方は蒟蒻・野菜・海藻類を食べておいた方が良さそうですね。
適量のご飯を玄米にする事は、不溶性の食物繊維を増やす事になり、GI値も低くなり腹持ちが良くなり、ダイエット向きと言えます。
『玄米は、パサパサしているから好きでない。』という方にお勧めなのは、石焼きビビンパです。
色々なナムルを乗せて野菜を食べる事ができますし、コチュジャンやキムチの辛みで塩分を控える事ができます。
野菜や海藻不足は食物繊維不足となり、腸を綺麗に掃除する事ができません。
便の内訳は、水分60%・腸壁死骸15~20%・細菌類の死骸10~15% 残り5~15%が食べ物のカスです。
不溶性の食物繊維が腸の壁をこすって、腸の垢(腸壁死骸)を取ってくれるため、毎食野菜は食べた方が良いですし、合わせて蒟蒻や海藻類を食べたら良いですね。
野菜の代わりに野菜ジュースを飲んでビタミンは補給できたとしても、食物繊維が大きく減少するため、野菜を食べたことにならないと思った方が良いでしょう。
ダイエットの観点からは、噛む事が食欲を満たすため、野菜ジュースでは不足なのです。
野菜は火が通っていても、生でもどちらでも良いです。
減塩の観点からも具沢山の汁物はやっぱり良いのです。今の時期であれば、野菜たっぷりの鍋料理はお勧めです。
私は、ニラと人参のチヂミをまとめて作って、冷凍保存して、野菜不足を感じる時に、野菜料理として加える事があります。緑黄色野菜は風邪予防のビタミンである、ビタミンAを多く含みますよ。
さて、皆さんは十分な量の野菜を食べていますか?もし不足しているようであれば、どのようにして食べたら毎日美味しく食べる事が出来そうですか?
]]>・血圧が高くなくても-2gの減塩が求められている。
ここ10年の塩分摂取量は、減塩の意識が高まっているおかげか減少傾向です。
平成28年国民健康栄養調査結果(厚生労働省)でば、日本人の食塩摂取量は男性10.8g/日・女性9.2g/日です。
一方で"日本人の食事摂取基準(2015年版)"(厚生労働省)では、食塩摂取の目標量として成人男性8g未満/日・女性7.0 g/日としています。
(2010年版より男女とも-0.5g!)これを目指すと、1食当たり2.3~2.6gとなりますね...
さらに日本高血圧学会では6g未満/日、欧米のいくつかの国では高血圧症でない方も6g/日、WHO(世界保健機構)は世界の人の減塩目標を5g/日にしています。
血圧が高くなくても平均-2g、血圧が高い場合は-3~4gは何とかしないといけない事態です。
・主食には、ご飯が減塩につながりやすい。
健康維持するためのスタートラインの食事として"1日3回、ご飯・おかず・野菜をそろえ、乳製品は1日1回が目安"だと、以前にお伝えしておりますが、その"ごはん(主食)"は基本的に米が良いです。
ご飯・おかず・野菜の全てに調味料を使用してあると、塩分量は確実に多くなります。また目標値を目指そうとすると、どれも薄味になってしまうので、どれか1品は塩分を含む調味料を使用しないと考えると良いです。
ご飯は米+水。塩分不使用の食べ物です。
一方、パン・めん類は粘着性や弾性を得るために、塩分を入れる事が多いです。
ラーメンやうどんの場合、減塩のために、またプリン体を多くとり過ぎないためにも、スープ(汁)を飲まないのは大切な事ですが、麺自体に塩分が含まれているので、麺類を食べる頻度は少ない方が良さそうですね。
パンであれば、さらにバターやマーガリンを使う事で塩分をとってしまいます。
やはり、主食にはご飯が良さそうですね。
・汁物・漬物は1日1回
味噌汁を1日3回=3.6gの塩分
漬物(たくあん)1日3回=2.4gの塩分
合計 6gの塩分...
減塩を考えるなら汁物と漬物類は、1日1回にしておくと良いでしょう。
汁物の塩分を少な目にしても美味しく感じるポイント例は以下の通りです。
・出汁を効かせる。(尿酸値が高い方は、味噌汁には昆布だしを)
・七味・唐辛子・柚子・レモン・三つ葉等の香辛料・酸味・香りを効かせる。
卓上に醤油を置く習慣のある方は、こっそり昆布だしの出汁割り醤油にしてみましょう。
グルっと一周醤油をかける習慣は、なかなか変えづらいものです。
だしを加える事で、1回に使用する塩分量を抑えるという戦略です。ポイントは1週間ずつ少しずつ出汁の量を増やしていきます。(必ず、冷蔵庫保存しましょう。)
案外、塩分が少なくしてある事に気づかないですよ。
蒲鉾をはじめとする練り製品も塩分が比較的多いので、登場頻度は控えめにしておきましょう。
・汁物は、具沢山にすることで減塩につなげる。
カリウムは塩分を排出する効果があります。
カリウムを多く含む食材は海藻・生野菜です。(腎臓が悪い方でカリウム制限がある方は、医師の指示に従ってください。)
汁物であれば、具沢山にする事でスープ量が少なくて良いので、塩分濃度を薄くしなくても口にする塩分量を控える事が出来ますし、カリウムもとる事ができますね。
サラダを食べる時には、全てにまんべんなくドレッシングをかけてしまうのではなく、かけなくても食べられる野菜はそのまま食べるのも1つです。
ドレッシングをサラダそのものにかけるのではなく、別皿に取り分けるのも1つです。
便秘と高血圧は密接な関係があります。海藻・野菜を積極的にとると、一石二鳥ですね。
減塩調味料を使用するのも一つですが、その前に減塩のために簡単に出来そうな事は、みつかりましたか?
①ラーメン+ライスのライスは止めてみませんか?
⇒炭水化物のとり過ぎは内臓脂肪が増加しやすいんでしたよね
②ラーメンのスープは飲まないでおきませんか?
⇒プリン体・塩分の両面から
③ラーメンの頻度は少な目に...という事になりそうですね。
・だしの材料別のプリン体量
日本痛風・核酸代謝学会による『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』生活指導・食事療法には、"...プリン体として1日の摂取量が400mgを超えないようにする。..."と記載されています
体内にあるプリン体の内、食事由来は2割程度と言われており、昔のように"〇〇は食べちゃダメ!""控えた方が良い"と、あまり厳しく言わなくなりました。しかし、習慣的に食べている物の中に、プリン体を多く含む食材があるのであれば、気を付けた方が良いと言えます。
そこで、まずは"だし"の種類を見直してみるというのはいかがでしょうか。
プリン体は水溶性のため、食材そのものを食べない"だし"であっても、プリン体量が多い食材を"だし"の材料にした場合は、プリン体が比較的多く含まれると考えられます。
右表は、"だし"として使用される頻度が高い食材100gに含まれているプリン体含量です。
これらを100gも食べるという事は、なかなか考えにくいですが、干し椎茸・鰹節・煮干しのプリン体量が多く、昆布は少ない事が分かります。
また、ホタテ貝は乾物ではありませんが、プリン体は心配するほど多くない食材と言って良さそうです。
だしの素やコンソメスープのような旨味調味料には、肉・魚の旨味成分を加えている事が多いため、結果プリン体量が多くなってしまいます。
豚骨ラーメンのプリン体量は多いですが、乾物でないため、100gの位置づけが他とは異なります。1人前のラーメンのスープ量は約500mlなので、163.5mgのプリン体が含まれている事になります。
・旨味の種類を組み合わせると、味の相乗効果がある。
旨味成分の種類は右表の通り、色々ありますが、旨味は1つよりも組み合わせると相乗効果があります。
核酸系であるイノシン酸・グアニルサンは、尿酸値を上げやすいため、有機酸系・アミノ酸系のだしと組み合わせる事で、使用量を減らすというのはいかがでしょうか?
和食:鰹節(イノシン酸)+昆布(グルタミン酸)
洋食:肉(イノシン酸)+セロリ・玉ねぎ・人参(グルタミン酸)
中華:鶏・ホタテの貝柱(グルタミン酸・イノシン酸)+白菜・長ネギ(グルタミン酸)
イタリア料理:魚介(イノシン酸)+トマト・チーズ(グルタミン酸)
さらにレモンに含まれるクエン酸やリンゴに含まれているリンゴ酸等の果実酸類には、旨味を高める作用があります。酢の物が代表的な料理にありますね。
・味噌汁や煮物の"だし"に昆布茶を使ってみてはどうか?
外食で使用されている"だし"をコントロールする事は出来ませんが、ご自宅での食事は工夫をしておきたいところです。特に、味噌汁や煮物等、"だし"をよく使用した料理を作るという場合は、気を付けておくと良いでしょう。
昆布だしを作るのが面倒...という場合は、昆布茶を使用すると、とっても手軽です。
外食で豚骨・カツオ・煮干しを"だし"に使用しているラーメンをよく食べるという方は、ラーメンのスープは飲まない方が良いですね。プリン体の話ではなく、ラーメン+ライスのライスはやめておいた方が良かったですね。
いかがでしょう?何か取り入れられそうな事はあるでしょうか?
]]>有酸素運動と呼ばれる運動は、様々な生活習慣病の予防・改善に良い。
"もはや贅沢病ではない痛風について"で、痛風と関連がある生活習慣病には、肥満・糖尿病(糖代謝異常)・脂質異常症・高血圧がありましたね。尿酸値が高い事に加えて、これらも注意が必要なのであれば、同時に気を付けていかないといけないでしょう。
運動は、大きく有酸素運動と無酸素運動に分ける事が出来ます。
有酸素運動は、取り込んだ酸素を使って血糖や脂肪を効率的に燃焼する運動です。エアロビクス・アクアビクス・ウォーキング・ゆっくり目のジョギング・サイクリング・水泳等、長い時間を継続する事ができる軽度~中等度の強度の運動です。
無酸素運動は、ダッシュ・息を止めないとできない重さでの筋トレ等、酸素を使わずに短時間に強い力が必要となる運動で、長い時間を継続できないような運動です。
生活習慣病の中で有酸素運動が良いとされる代表的な3疾患については、以下の通りです。
ダイエットという観点では、有酸素運動・無酸素運動のどちらも効果的ですが、尿酸値対策には週に3回程度・1回20分以上の有酸素運動が適しています。
有酸素運動が尿酸値対策に良い理由は以下の通りです。
・体脂肪が減少し、尿酸値が低下しやすい。
・ストレスが低下しやすく、尿酸値の生成が抑えられやすい。
・筋肉量が増加する事で、代謝が上がり、体脂肪が増えにくくなる。
・インスリンの働きがよくなり、血糖値が下がりやすい。
・血圧が低下しやすい。
無酸素運動のような激しい運動は、尿酸値が高い方にはお勧めではありません。その理由は以下の通りです。
・新陳代謝が高まりプリン体が多く作られてしまい、尿酸値を上げかねない。
・発汗量が多くなり水分不足になりやすく、尿酸値が上がりやすい。
有酸素運動の強度の目安は"息は弾んでいるけれど、隣の人と会話が出来る程度"とよく表現されます。また、運動の初めは息が弾んでいるけれど、10分位すると少し呼吸が落ち着き、額から薄っすら汗が出てくる感じです。
楽しくずっと継続できる方法が良い。
食事も運動も、短期間改善してもしょうがありません。
子供の頃の体育が辛かった・部活がハードだった...と運動に対して悪いイメージを持っている方が多いように感じるのですが、そういう方は特に『さ!運動するぞ!』と腕まくりをして、張り切って始めるのではなく、まずは何かのついでにやってみるというのはいかがでしょうか?
・社内の移動でエレベータを使用しているのを、階段を使用してみる。
(まずは下りだけやってみるか...)
・駅の移動でエレベータを使用しているのを、階段にしてみる。
・帰宅時は、一駅手前で降りて歩いてみる。
・駅まで自転車を使っているのを歩いてみる。車を使っているのなら自転車にしてみる。
身体を動かす事の楽しさや気持ち良さを感じる事ができれば、スポーツクラブに行ってみるのも良いでしょう。週末に山登りを企画して、平日はそれに向けてウォーキングを実施するのも良いのではないでしょうか。
人によって様々ですが、患者様と話していると以下のポイントは大切になってくるように感じます。
・楽しく継続できる。 ・経済的に負担が少ない。 ・天候に左右されづらい。
ちなみに、食事を中心にダイエットをすると、1kgあたり腹囲が約1cm減少しますが、有酸素運動を積極的に実施すると、腹囲が約2cm減少します。つまり、お腹周りがスッキリしやすいですよ。
運動の効果が尿酸値に現れるには、2~3か月はかかります。気長に無理なく、そして楽しくやってみませんか?
運動中の水分補給は尿酸値を高めないためにも大切です。運動中の水分補給方法については、"夏は多めの水分摂取がとっても大切"をご参考にしていただければと思います。
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